木曽の霊峰・御嶽山とは

勇壮にそびえる木曽御嶽山

「王の御嶽」と称えられた
日本屈指の信仰の山

長野県と岐阜県の県境にそびえ立つ独立峰・御嶽山。大きくすそ野広げ、いくつもの峰が連なる雄大で美しい姿から、かつては「王の御嶽」(おうのみたけ)と称えられました。

現存する室町時代の古祭文にも「王御嶽」の文字がみえます。そして、いつしか「おうのみたけ」がなまって「おんたけ」と呼ばれるようになったといわれます。

王御嶽の記載がある古祭文・祝詞 王滝御嶽神社『王御嶽登山清女行法巻』(1503年)
(出典: 御嶽神社宝物写真|王滝村御嶽神社

「金の御嶽(かねのみたけ)」と呼ばれた吉野の金峯山、「おいぬ様」で有名な東京・青梅の武蔵御岳山など、「御嶽」と書いて“みたけ”と読む山は全国に数多くありますが、“おんたけ”と読めば、それは木曽の御嶽山を指します。(※)

富士山・白山(または立山)と並んで日本三大霊山の一つに数えられ、日本でもっとも信仰登山がさかんな山です。


(※)秩父御岳山や岩崎御嶽山(日進市)など、数は少ないですが“おんたけ”と読む山はあります。それらのほとんどは木曽御嶽山の信仰に関係する場所です。